難しい対応
特に彼女とつき合ってまだ間もない場合などがそうだと思いますが、彼女が手料理を作ってくれるとなると、誰でもかなり嬉しいものです。ワクワク感も相当なもので、その後の彼女との親密感もグンと深まりそうな期待感もあるでしょう。おいしい料理を作ろうと張り切る彼女の姿もかわいいでしょう。
さてここからが問題です。すぐできるはずの料理がなかなかできません。結構な時間が経過して、ようやく「できました！」の声と共に、あまり浮かない顔でキッチンから料理を運ぶ彼女。そうです、彼女は料理の経験が殆どなく、初めて作るメニューのオンパレードのような状態だったのです。
もちろん、自分に好意を持ってくれて、張り切って料理を作ってくれたわけですから嬉しいのですが、「さあどんどん食べてね」と勧められた料理名があまりわからないようなものには一抹の不安がよぎります。
そして一口食べてその味が偶然にもおいしければいいのですが、マズかったら悲劇です。それをすぐに「マズい！」と言ってしまっては身もフタもありません。当然ながら言われた彼女は機嫌を悪くしますし、泣いてしまうかもしれません。
これからのつき合いにも暗雲が垂れ込みます。しかしこちらとしても、下手においしいと言ってしまうと、これからもマズい料理を食べ続けなくてはなりません。これは本当に難しい対応です。